戦略 戦術 戦闘 (2005.6)(2007.7)

先見性に基付いた方針 明日のことを考える時間を持つ 無計画な仕事は労多くして効少なし 「世界の動き」を注視

 

戦略の失敗は戦術では取り戻せない、戦術の失敗は戦闘では取り戻せない、と言われる。

毎日一生懸命仕事をしても、方針が間違っていては成果は少ない。 先ず明確な方針(戦略)を立て、これに基づいてしっかりした計画(戦術)を作成し、これに沿って仕事を進める(戦闘)、と言う手順が大切である。 先見性に基付いた明確な方針(戦略)が正しい計画(戦術)を生み、正しい計画に沿った日々の行動が効果的なアウトプットを出す(戦闘に勝つ)。 常に先を考えた行動が大切である。

会社の中でも、いつ見ても熱心に働いているように見える人がいるが、その人が本当に会社のためになっているとは、いちがいには言えない。 ゆったりと働いている様に見える人の中にも、大きく会社に貢献している人がいるものである。

今日一日の仕事の中にあっても、明日のことを考える少しの時間を持つべきである。 同様に今月の内にも少しは来月のことを考え、今年の内に少しは来年のことを考えることが必要なのである。 これを常々実行するか否かで、永い間には大きな差が生じているものだ。 決して闇雲に、がむしゃらに仕事をするだけが能ではない。 行き当たりばったりの無計画な仕事は、労多くして効少なし、である。

戦略的なものの考え方は、仕事においてだけではなく、人生においても、生活設計においても同様である。 ただ毎日真面目に働けば良いと言うものではない。 時には5年先、10年先、或いは一生のことも考えてみる事が必要であろう。

世の中は時間と共に変化しており、同時に自分自身も変化している。 時には、世の中全体が一つの方向に動き、自分人の努力だけでは、どう頑張っても世の中の動きに抗し切れない場合もある。 そんな時は世の中がどう動いているのか、「日本全体の動き」「世界の動き」を注視して、通常の方法とは次元の異なる対応を考える必要がある。 例えば、昭和初期(第2次世界大戦前の時期)には、日本全体が戦争に向かって突き進んでいた。 個人の力ではどうにも止められなかったかも知れない。 そんな時は「日本からの脱出」も一つの選択肢であったろう。 

 

例えば現在でも、一部の中国人は万一の場合を考え、カナダやオーストラリア、ニュージーランドなどに移住したり、息子や娘を移住させたりしている。 彼等は自国政府を信用していないと言われており、そんな戦略的思考(国境を越えた思考)を持っているのではないかと思う。